受験生の数だけ答えがある(1976年 京都大学 文系)

1995年の京大後期の文系で出題された以下の問題の設問(2)は、計算結果によって解答者の得点が決まる問題として非常に有名です。解説は特に行いませんが、実はg(n)の値は0か18のどちらかしか存在せず、問題文から漂う自由さに反して実際の得点はオールオアナッシングというシビアなものになっています。

 そこから遡ること約20年前の1976年、京大文系で以下のような数列に関する問題が出題されています。前問が「自分で得点を決める」問題であったなら、本問は「自分で答えを決める」問題といえます。

 A~D(A~C)には好きな定数或いはn、*には好きな四則演算を入れて特定の条件(a1=2, a2=3)を満たす数列を作るという、「車のナンバーで10を作る」暇つぶしを髣髴とさせるパズル要素の強い問題です。
 例えば(i)において、A=n, B=1, C=D=0としてan=A+B+C+Dとすれば、an=n+1となりこれはa1=2, a2=3を満たします。

(解答例)

 A~D或いはA~Cのうち2文字だけを残し、a1=2, a2=3を代入して連立方程式を解くという方針を取っています。(i)のパターンは上の5通りのみと思われますが(確かめてはいません)、(ii)のパターンでは他にも色々な解答が考えられます。実は(ii)のケースではAに0,1以外の実数を代入した場合、いずれのケースでもa1=2, a2=3を満たす(B,C)の組が唯一つ定まる為、anとしてありうる数列は無数に存在します。

 なお(ii)では、A=1, B=n, C=1としてan = A^n×B+Cとすればan=n+1となるので、n+1は(i)(ii)両方の条件を満たします。しかし、解答すべきは6つの「相異なる」数列ですので使えるのは一回限りです。

 色々なパターンを考え、a1=2, a2=3の条件を代入し、それに対応する連立方程式を解くだけなので難易度的には特に高いわけではありません。しかしながら、まさに「受験生の数だけ解答が存在する」そんなユニークな問題でしたので紹介してみました。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

受験生の数だけ答えがある(1976年 京都大学 文系)」に2件のコメントがあります

  1. いい問題ですね、一人一人の論理的思考を直に見れるといいますか、実に面白い(*´ω`)

    暗記だけではなく、表現力を問うというのは芸術系試験みたいですね
    数学は美学⌒∇⌒

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  2. 実に京大っぽさが出ている問題だと思います( ˘ω˘ )

    1つ求める毎に~点、みたいな形式でも面白そうですが、解が無限にあるのでそれは難しそうですね🤔

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