素数と二次方程式の奇妙な関係 (1977年 名古屋大 理系)

 タイトルそのままな問題です。二次方程式が素数解を持つ条件というテーマは時々見かける気がしますが、3桁の素数の各位を二次方程式の係数に対応付けるという出題は斬新です。

 まさか、3桁の素数すべてについて検証する訳にもいかず(そもそも3桁の素数を選別するだけでも大変)、「pが素数である」という条件からとりあえずcについてはいくらか絞り込むことが出来ます。問題となるのは次の一手ですが…

(解答)

pの1の位及び整数解にに関する条件

前半部分のポイントは以下の2つです。

・pが素数であるという条件によりcを絞り込む
・整数係数の二次方程式の関係から、方程式(*)の解がcの約数に限ることを示す

 特に後者の性質(整数解が定数項の約数になる)は、2次方程式に限らず整数係数の高次方程式全般について成立し、方程式を絡めた整数問題では超頻出事項なので、覚えていて損は無いでしょう。また、方程式(*)の各係数が正または非負であることに着目して、xが正の解を持たないことを示し、以降の計算量を減らしています。

 候補となるcの約数のうちx = -1については全てのケースで共通ですので、先に議論を行っています。「ある整数が11の倍数となる必要十分条件は、その数の桁を交互に足し引きした値が11の倍数」という事実を念頭に置いて式変形を行ってみました。

cの値で場合分け

 cの値の候補及び整数解の条件が分かったら、後は丹念に場合分けしていきます。cの値及びその時の整数解の候補からaとbの関係式が導かれ、1 ≦ a及び 0≦b≦9に注意すれば(a, b)の組が決定されます。

 あとは各a, b, cについて規定される3桁の整数が素数で無いことを調べ上げれば、本問は終了となります。

コメント

 素数を使った面白い題材の問題ですが、内容についても条件の絞り込みや場合分けなど比較的高いレベルが要求される良問で、演習する価値のある一題です。

追記(別解)

 場合分けした結果、x = -1のときpは11の倍数、x = -3のとき p = 143 = 11 x 13, 273 = 21 x 13 (c = 3), p = 169 = 13^2 (c = 9), x = -7のとき p = 187 = 11 x 17, x = -9のとき p = 299 = 17 x 19と、pが全て10-xの倍数になっている事に気が付きました。

 そのことを念頭に置いて考えてみたのが上記の解答です。シンプルで美しい解答ですが、試験場で思いつくには些かハードルが高いかもしれません。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

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