素数は続くよどこまでも…? (2020年 東工大 数学 第一問)

 去年は前期史上最高クラスの難問と評された第4問を筆頭に高難易度の問題が揃い、受験生泣かせであった東工大の数学でしたが、今年は例年通りの落ち着きを取り戻したようです。

 そんな今年の東工大入試の第一問は、整数問題からの出題となりました。なお(1)における「3を法として2に合同」とは「3で割った余りが2」ということです。

解答・解説

(1)の解答

 f(x) = |x^2 – x – 23|と置いて見通しを立てやすくした後は、絶対値の中身の符号で場合分けをすることが最初の一手です。

 続いてf(x)を3で割った余りが2となる条件を考えることになりますが、このタイプの定石としてxを3で割った余りによって場合分けを行います。

 なお、1≦x≦5 の場合(絶対値の中身が負)については場合分けを行うより、そのまま代入計算した方が簡単で、求めた値を(2)で使うことになるので一石二鳥です。

 結局x≧6の場合、f(x)を3で割った余りは0か1のどちらかであり、3で割った余りが2になるのはf(1), f(3), f(4)の3つだけであることが分かります。

 本問で求めたxの値を直接使う訳ではありませんが、本問における議論の結果は(2)を解くうえで強力なヒントになっています。

(2)の解答

 (1)における議論から、x = 3k + 2のときf(x)が3の倍数となることが分かります。すなわちf(x)に正の整数を1から順番に代入していくと、3回おきにかならず3の倍数が登場するので基本的に素数は2つまでしか連続出来ないことになります。

 唯一の例外はx = 5, すなわちf(x) = 3となる時です。3は3の倍数でありながら素数である唯一の数なので、この前後においてのみ素数は3個以上並ぶことが可能です。

 そこで、f(5)の前後に相当する3の倍数のf(2)からf(8)までの値を計算すると、f(3)からf(7)までは全て素数であることが分かります。よって今回の場合の連続素数記録(?)は5つという結論に至ります。

コメント

 (2)のみの出題であれば中々の難問ですが、本問は(1)の誘導が強力である為に全体の難易度は標準レベルに収まっています。計算量も控えめなので、是非とも完答しておきたい問題です。

 「p, p+2, p+4がすべて素数となるのは p = 3のみ」といった連続素数に関する有名問題に関する経験があった受験生にとっては、方針が立てやすかったものと思います。

 

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

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