正方形が格子点を必ず含む条件 (1971年 京大 理系)


 xy平面、或いはxyz空間において各座標が全て整数であるような点は格子点と呼ばれ、大学入試においては様々な切り口で登場します。

 本題のテーマは「どの程度の長さがあれば正方形は必ず格子点を含むか?」です。(1)では正方形の各辺が座標軸に平行な場合、(2)では全ての場合を考えます。

(1)の解答

 
 図形的に見ると示すべきことは殆ど明らかに思えますが、それを正確に論述しようと試みると意外に手間取ります。

 a≦x≦a+1やb≦y≦b+1のように「幅が1」である閉区間(両端を含む区間)が少なくとも1つの整数を含むことは自明のようにも思われますが、この部分は本題の肝である為に証明が必要と判断して、背理法を利用した解法を採用しています。

(2)の解答

傾けた長さ√2の正方形に、辺が座標軸に平行な正方形を内接させる


 (2)では正方形の各辺が座標軸に対して平行でない場合を考える必要が生じる為、(1)のように正方形が囲む領域を不等式で表現する方針を取ると苦戦は必至です。

 そこで(1)の結論を何とか利用してみようと考えた結果、長さ√2の正方形によって座標軸に辺が平行である正方形を内接させる、上記のような解答となりました。

 (1)の結果に頼らないのであれば、正方形に内接する直径√2の円を考えるなどいくつかの別解が存在します。

コメント

 本問は計算は殆ど要求されないものの、高い発想力と正確な論証力が問われる京大らしい1問です。本問と同様のことを円や球の場合で考えた類題が2009年の東京医科歯科大でも出題されており、機会があればそのうち紹介したいと思います。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

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