2^nの最高位が7となる条件 (2001年 京大 理系後期)

 
 本問は2の累乗の最高位を題材とした、対数分野からの出題です。

 ある正の整数の常用対数(10を底とする対数)を取ったとき、その値は整数部分と小数部分に分かれます。

 この際整数部分は元の整数の桁数を求める為に利用されますが、一方の小数部分はその最高位の数字を求める為に利用されます(場合によっては上から2桁、3桁と求める場合もあります)。

 2のn乗の常用対数を取った場合(nは非負整数)、整数部分はnに対して単調に増加する為議論は比較的容易ですが、小数部分は繰り上がりの影響で不規則に値が変動する為、事情はより複雑になります。

(1)の解答

 
 本問は特に難しい点はありません。log10 2に対する不等式の各辺を10倍することで、n = 10が条件を満たす整数の1つであることが容易に導かれます。

 ちなみに与えられたlog10 2に対する不等式から、n = 10000k + 10 (k: 非負整数)の形の整数はいずれも条件{log10 2} < 0.02を満たします。それ以外の形で条件を満たすnを見つけることは試験場では現実的ではありません。

 本問は(2)に対するヒントとなっており、210の常用対数が「3よりわずかに大きい」という事実に気づくかどうかがキーポイントです。これは210の計算値である1024が「103よりほんの少し大きい」という事実を反映しています。

(2)の解答

 
 (1)より得られた「log10 210 の小数部分が約0.01である」という事実を最大限に利用したものが上記の解答となります。なお不等式(b)及び(c)についてk≧91及びk≧19では繰り上がりが起こってしまう為、必ずしも成立しません。

 n = 1から順番に吟味するとlog10 26の小数部分(.806…)がlog10 7 (.845…)と比べて僅かに小さな値を取ることがわかります。そこで、log10 26に対してlog10 210 の整数倍を足すことで目的の不等式(*)に収まるように調整してゆくことになります。

 なお、不等式(c)を用いることで n = 56, 66, 76, 86, 96の場合も2nの最高位が7であることが導かれます。

コメント

 (1)で与えられたヒントをどのようにして読み取るかというセンスが問われる一問です。本問は上記の解答以外にも様々な不等式評価のアプローチが考えられ、それによって得られるnの値も変わってきます。

 なお、2n の最高位が初めて7となるのは今回求めたn=46の場合であり、n=1から順番に計算していた場合はまず答えに辿り着くことは無いでしょう。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

2^nの最高位が7となる条件 (2001年 京大 理系後期)」に2件のコメントがあります

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。