必要条件から絞り込む② (1986年 東工大)

 
 本題も前記事(https://atomic-temporary-171365026.wpcomstaging.com/2020/03/22/必要条件から絞り込む①-2019年-一橋大学/)同様に「必要条件から絞り込む」という考え方が鍵となります。

解答


 今回は最初から一般項が与えられていますが、nが大きくなるにつれてanは急速に大きくなるためn = 3あたりからは値を求めることが苦しくなります。

 それでもa1やa2は直接計算が可能で、この2つの整数の公約数を考えると、この時点で7以外の素数が条件を満たさないことに気が付くはずです。

 但しこの時点では必要条件として7以外の候補を除外しただけであり、全てのnについてanが7の倍数であることを証明する必要があります。以降は数学的帰納法による証明となりますが、東工大の受験者層であれば標準レベルです。

別解 (合同式の利用)

 素数の候補が7のみである事までは上記の解答と一緒ですが、anが7の倍数であることについては以下のように合同式を利用した証明も可能です。

 合同式の扱いに慣れている受験生であれば、こちらの方が早いでしょう。

コメント

 示すべき事柄は全く異なりますが、大学側が要求している着眼点は前回の一橋大と全く同じです。但し、必要条件によって絞り込みを行ったあとの難易度は本問の方が高めと言えると思います。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。