炭素は動植物を構成する重要元素の1つであり、その放射性同位体である14Cの含量を測定する事で動植物の化石などについて年代測定を行うことが出来ます。これは14Cが他の安定同位体(12C、13C)と異なり、長い年月をかけ続きを読む “放射性同位体と年代測定 (2006年 東京医科歯科大)”
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二変数関数の大小関係 (1969年 東工大)
本記事では今から50年以上前に東工大で出題された、多変数関数の大小関係に関する問題を取り上げます。 一般的な多変数関数の性質を議論する為には、偏微分や全微分など高校数学の範囲を超えた手法が必要となります。しかしながら続きを読む “二変数関数の大小関係 (1969年 東工大)”
シンプルゆえの難しさ (2013年 千葉大学)
正接にまつわる興味深い等式に関する証明問題です。誘導やヒントが一切存在しない為、証明方針を全て自力で立てる必要があります。 tan30°は別として、tan10°、tan20°、tan40°の値を個別に考えることは非現続きを読む “シンプルゆえの難しさ (2013年 千葉大学)”
模範解答は教科書に (2019年 福島県立医科大)
いずれも三角比に関する超有名公式に関する証明問題であり、その詳細は数IIIの教科書にも載っています。 解答 (1)の証明 親切にも問題文にヒントとなる図が与えられており、教科書通りに証明するのであれば△OAC、扇形O続きを読む “模範解答は教科書に (2019年 福島県立医科大)”
近似解から真の解を決定する (1982年 東大 文科)
一般的に方程式の近似解から真の解を求めることは不可能ですが、今回は与えられた方程式が複二次式かつ整数係数であることが大きなポイントとなります。 解答 解説 与えられた四次方程式の左辺が複二次式の形であることから、その続きを読む “近似解から真の解を決定する (1982年 東大 文科)”
ヘミアミナールと薬物代謝 (2014年 京都府立医科大)
本問は3つの異なるトピックに関する文章および設問から構成されており、設問[1]はイミン及びヘミアミナールの化学的性質、設問[2]は薬剤の生体内代謝、設問[3]は神経伝達物質(アドレナリン)の生合成及び代謝に関する内容と続きを読む “ヘミアミナールと薬物代謝 (2014年 京都府立医科大)”
ブラーマグプタの公式 (2017年 大阪教育大)
ある三角形の3辺の長さがa, b, cであるとき、面積Sは以下の式で与えられます。 これはヘロンの公式と呼ばれ、紀元1世紀頃(諸説あり)にギリシア人数学者ヘロンにより提唱されたものです。三角形の場合は3辺の長さが定続きを読む “ブラーマグプタの公式 (2017年 大阪教育大)”
アドレナリンの生合成経路 (2013年 東大化学)
前記事では東大ゆかりの化学者池田菊苗によって、うまみ成分として同定されたグルタミン酸の性質に関する問題を紹介しました(https://wp.me/pbB1S2-jQ)。 今回はその続きに当たる部分で、東大ゆかりの続きを読む “アドレナリンの生合成経路 (2013年 東大化学)”
池田菊苗とグルタミン酸 (2013年 東大・化学)
本問は東大ゆかりの化学者である池田菊苗、高峰譲吉、上中啓三の業績にスポットを当てた内容となっており、前半は昆布のうまみ成分として池田菊苗により同定されたグルタミン酸とその分離に関する出題です。 本来は本記事で前後続きを読む “池田菊苗とグルタミン酸 (2013年 東大・化学)”
ガウス記号と極限 (2000年 大阪大学 前期理系)
ガウス記号は床関数とも呼ばれ、問題文にも記載されている通り「実数xに対してxを越えない最大の整数」で定義されます。大学入試では整数問題や極限計算と絡める形で難関大を中心に頻出ですが、どちらの分野に関してもガウス記号に対続きを読む “ガウス記号と極限 (2000年 大阪大学 前期理系)”