2の累乗と十の位 (2005年 千葉大学)

 2の累乗は大学入試において出番が非常に多く、実に様々な切り口で登場します。本題の(1)及び(2)は常用対数や周期性に関する頻出問題である反面、(3)に関しては前問までの定石が通じず一筋縄ではありません。

(1)の解答


 2n及び2n-1桁数に関する条件からnに関する不等式を作り、log102 = 0.301を代入して条件を満たす自然数nを決定します。

 対数に関する基本的な問題でありあまり時間をかけずに解きたいところですが、この値を以降も使用する為計算ミスは命取りです。

(2)の解答

 周期性に関する超頻出問題です。2nの1の位は先頭から周期4で循環するのでn = 329を4で割った余りを考えることで1の位を決定する事が出来ます。

(3)の解答

 
 1の位のように短い間隔では周期性が見えてきませんが、実は根気強く下2桁の値を調べていくと解答青枠で示すような周期性が出現します。計算ミスが少々怖いですが、試験時間で十分検証出来る範囲内の周期性です。但し n = 1の時のみ周期の範囲外ですので、そこを考慮することを忘れないようにしましょう。

 結果さえ知っていれば非常に単純な話なのですが、試験場でこのような力技に頼った解法を選択する事は意外と勇気が必要です(周期20程度で循環する保証はありません)。

(3)の別解


 こちらは下2桁を100で割った余りと考えた場合の別解です。「210 = 1025-1」である事に着目して25を法とした合同式を展開することで、2329と29を25で割った余りはいずれも12であることが分かり、結局下2桁も同じ12であることが導かれます。

 先の解答が「力」ならばこちらの解答は「技」と言えます。解答こそ簡潔ですが「210 = 1025-1」に気づきそれを合同式に持ち込んで議論するには、相応の発想力が求められます。

コメント

 (2)までの難易度と(3)の難易度の差が激しい問題です。(3)は長い周期性を見つけ出すやや強引な解法と、剰余に着目した技巧的な解法が考えられます。そのシンプルさに反して、いずれの解法もいざ試験場で思いつくとなると難しかったのではないでしょうか。

 

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

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