難度の高い定積分問題① (1966年 東工大)


 「(指数関数) x (三角関数)」の積分はもはや大学入試における定番中の定番であり、絶対値などを絡めつつ毎年のようにどこかで出題されています。本問はその上位互換とも言うべき計算問題で、「(一次関数) x (指数関数) x (三角関数)」という見慣れない形になっています。

 オーソドックスな「(指数関数) x (三角関数)」型の積分の場合、指数関数と三角関数に分割して部分積分を2回繰り返す方法と、exsinxに対するexcosxのように「相方」となる関数を持ち出してそれぞれを微分する方法がありますが…

解答1: 部分積分を繰り返す


 xexsinxを「xex」と「sinx」に分割することで部分積分を行います(今回はxexを微分対象としていますが、逆にしても計算可能です)。すると「(指数関数) x (三角関数)」型と同様に部分積分を2回繰り返すことで最初の被積分関数xexsinxが再登場します。

 これにより「(一次関数) x (指数関数) x (三角関数)」の積分を「(指数関数) x (三角関数)」の積分計算へと落とし込むことが可能で、後は標準的な計算問題となります。

解答2: 「相方」を持ち出す


 xexsinxの「相方」としてxexcosxを持ち出すことでも計算可能です。最初の解法と比べるとやや発想力を要しますが、部分積分の手間を大幅に削減できるため計算ミスを起こしにくい事が利点です。

コメント

 見慣れない定積分の形で一瞬驚かされますが、試行錯誤を繰り返すことで見慣れた形に落とし込むことが可能です。発想力や計算力を鍛える上では丁度良い難易度の問題であると思われます。

 難関大学でこのように定積分計算が単独で出題されるケースは少ないながらも時々あり、最近では2019年東大理系・第1問で純粋な積分計算が出題されたことで話題となりました。また、横浜国大ではほぼ毎年のように難度の高い定積分がノーヒントで出題されます。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

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