素数と多項式 (2018年 京大・文理共通)

 「整数nの多項式が素数となる条件を考えよ」という非常にシンプルな内容ですが、無数に存在する整数全てについて検証する事は不可能です。

 そこで与式を f(n)と置き、まずは小さな整数値で状況を探る事にします。

f(-3) = 3 f(-2) = 15 f(-1) = 15 f(0) = 9 f(1) = 3 f(2) = 3 f(3) = 15

 すると上のように n = -3, -2, .., 2, 3 の範囲においてはf(n)が全て3の倍数である事が分かります。そこで一般の整数nに拡張して、もし任意の整数nに関してもf(n)が3の倍数であることを示すことが出来れば、f(n)が取り得る素数値は3のみなのでnに関する条件を一気に絞り込むことが出来ます。

 問題はf(n)が3の倍数であることをどのようにして示すかですが…

解法1: 余りで分類


 恐らく最もオーソドックスなのがnを3で割った余りで分類する上の解法と思われます。丁寧に計算すれば、n = 3m, 3m+1, 3m-1 (または 3m+2)のいずれのケースでもf(n)が3の倍数であることを容易に導くことができます。合同式を利用する解法でも殆ど同じとなります。

 後はf(n) = 3を満たすnを求めるだけですが、これは因数定理で解けるタイプの3次方程式に帰着されるので簡単です。

解法2: 3連続整数の性質に着目

 
 やや技巧的ですが、「n個の連続する整数の積はnの倍数」という有名な事実を利用すれば上記のような解法も考えられます。思いついてしまえばこちらの方が計算量が少なく楽と言えます。

コメント

 今回のように全ての整数について考える必要が有る場合、とりあえず小さな値で「実験」を行い仮説を立てることは一つの定石となります。

 特に整式や数列が素数となる条件を考える場合、今回のように与えられた数列や整式全体がある素数の倍数となるパターンが多く、それに気づいてしまえば後はそれ程難しくない事が多いです。

 今回の問題については上記以外にも幾つかアプローチが考えられますが、いずれにせよ思考力を鍛える上ではうってつけの問題と言えます。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

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