確率問題に潜む定積分 (2010年 京大・理系)


 「n個のボールが2n個の箱に重複なく入る確率」という典型問題ですが、今回問われているのは確率そのもの(pn)ではなく関連した極限値となっています。このような出題形式の場合、確率をnの式で表現するところが本題であり「極限値はオマケ」といったパターンも多いのですが、本問に関しては寧ろpnを求めてからが本番と言えます。

解答


 ボールと箱を全て区別して考えれば、全事象及び今回考えるべき事象に対応する場合の数を決定する事はそれほど難しい事ではなく、pnについてもそれほど時間を要さずに求めることが出来ます。

 続く極限値はpnが自然対数の形で与えられていることに着目し、「積→和」の変換から区分求積法に持ち込むことで綺麗に解決します。この部分に関しては類題経験の有無が全てと言っても過言ではありません。

コメント

 見た目はいかにも確率の問題といった感じですがpnの決定については意外と単純であり、実態は区分求積法に関する応用問題と言えます。確率と極限の融合問題では意外と区分求積法の出番は多いため、本問のようなタイプの問題に慣れておくと何かと有利です。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

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