高次不定方程式の捌き方 (2001年 京大・理系後期)

 京大らしくノーヒントかつシンプルな問題です。もしx2の係数が2であれば方程式は「(x-y)2 + (y+z)2 + (z-x)2 = 5」と同値変形出来る為それほど難しくはありませんが、今回はx2の係数が1である為それも叶いません。

 本問を解くうえで重要なヒントは「xが実数である」という、一見すると当たり前に思える事実となります。

解答


 与えられた方程式をxに関する二次方程式と見なした場合、xは自然数である以前に実数である必要が有るため判別式が0以上となる事が必要となります。

 そして判別式に関する条件式からy, zに関する必要条件として「y2+z2≦5」が得られるわけですが、これによりy, zの取り得る値を大幅に制限する事が出来ます。

 あとは各パターンに対してxの値を決定するだけであり、判別式を利用するアイデアに至ってしまえば、後は拍子抜けな程あっさりと解決します。なお、yやzに関する二次方程式と見做して判別式を利用しても解けない事はありませんが、xの場合に比べると難易度は高めになります。

コメント

 二次以上の不定方程式に関する整数問題では因数分解などの式変形によるアプローチが最も一般的ですが、時には今回のような判別式を利用した解法が有用な場合もあります。実際に計算してみないと有用な情報が得られるかどうかが分からないという欠点はありますが、試行錯誤における選択肢の1つとして覚えておいて損はありません。

 本問は第1問ということで多くの受験生がとりあえず最初に取り組んだと思われますが、シンプルな見た目と裏腹に判別式に思い至らない受験生にとっては相当の苦戦を強いられます。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

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