素数でないと言う事 (2013年 阪大・理系)


 このようなタイプの整数問題ではnに小さな値を代入して「実験」するのが定石です。例えば n = 1では「2, 4, 6, 8」、n = 2では「3, 11, 37, 135」、n = 3では「4, 30, 248, 2194」となり、n = 1では2以外の3つの数が、n = 2では135が、n = 3では4つの数全てが合成数である為に確かに命題は成立します。

 n = 4 あたりからは代入計算の煩雑さが一気に増大し「実験」の継続が困難となります。結局、このあたりの「実験結果」から命題証明に利用できそうな「仮説」を立てる事になります。

解答


 小さなnに対して”実験”を行うことで「4つの数のうち少なくとも1つは3より大きな3の倍数となる」という考えに至ることが出来れば、本問はほぼ解決したと言っても過言ではありません。

 仮説を立てた後はnを3で割った余りによって分類し、4つの数のうちどれが3の倍数となるかを議論します。この際二項定理を利用しても良いですが、合同式を利用した解法の方が記述量が少なく、見通しが良くなります。

 上記の解答から分かる通りn3+3, n5+5, n7+7の3つだけでも命題は成立し、n+1は必須という訳ではありません (n+1はn7+7と同様、nを3で割った余りが2の時に3の倍数となりますが、n = 2に限り素数となります)。但し完全に蛇足という訳ではなく、n+1が無いと解法の前提となる仮説に気づく事がより難しくなり、結果として本問の難易度調整に一役買っています。

コメント

 「実験→仮説→証明」というサイクルが必要ですが、素数の性質や余りによる分類などをしっかり勉強していた受験生であれば、仮説の提唱・証明はそれ程難しくありません。阪大理系の整数問題としては比較的簡単な部類と言え、あまり時間をかけずに完答したい所です。

類題: 2019年 早稲田大・理工


 詳細は割愛しますが、nを5で割った余りにより分類する事で与えられた3つの整数のうち1つが必ず5の倍数となります。5の倍数となる正の整数のうち素数となるのは5だけなので、(*)を満たすnは1及び2のみとなります。

 雰囲気は阪大の問題によく似ていますが、(1)が大きなヒントとなっているため難易度はこちらの方が低めです。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

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