定積分と微分係数 (2017年 日本医科大)


 定積分絡みの極限値問題ですが、被積分関数が非常に複雑であり直接計算によるアプローチは困難を極めます。実はこのような形をした極限の式にはある種の定石が存在し、積分計算を直接行わずとも極限値を求めることが可能です。

解答


 本問を解く上で鍵となるのが以下の黒枠に示す等式です。詳細な証明は割愛しますが、f(x)の原始関数の1つをF(x)として微分係数の定義を利用する事で簡単に導くことが出来ます。この式を利用する事が出来れば定積分の計算を直接行うことなく、被積分関数に対する代入計算だけで解決します。


 与えられた極限の式に対して上の等式を直接適用することは出来ませんが、被積分関数の分母に登場する多項式の因数分解によって (x-√π) を見つけることが出来れば方針が明確となり、あとは上の式が利用できるように式変形を行うのみです。

 本問の大筋とは関係ありませんが与えられた極限の式は非常に長い為、これをAと置くことで記述量を削減しています。何というも事ない小手先技ですが、解答時間が限られた試験場では意外と有用だったりします。

コメント

 見た目は非常にゴツいですが、極限と微分係数の関係性の利用に思い至ればそれほど難しい訳ではなく、計算量も見た目に反して控えめです。日医のレベルを考えれば時間をかけずに完答した所です。

 本問に限らず微分係数の定義を背景とした極限計算の問題は大学入試において頻出です。もし今回の問題で方針が全く浮かばなかったようであれば、本問を含めて類題の演習を行うべきでしょう。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

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