見た目に騙される勿れ② (2000年 東大・理系)


 登場する文字が多い上に与えられている関係式も複雑である為、問題文を一瞥しただけでは難解な問題に映ります。時間不足に陥りがちな試験本番では、この手の問題はとりあえず後回しにされがちですが、試しに(1)の誘導に乗ってみると…

(1)の解答


 与えられた置き換えを利用する事で、複雑に思えた方程式がpk と pk+1に関する単純な二項間漸化式へと帰着されます。文字hが入っていますが特に場合分けを行う必要はなく、基本通りに特性方程式を利用するだけで答えを出す事が出来ます。

 pk ≠ 0 であることを改めて示すべきかとも思いましたが、今回は与えられた定義からpk ≠ 0は保証されているものとして議論を進めました。

(2)の解答


 h = a/nであることを把握していれば、あとは自然対数の底に関連した極限計算問題です。(1)が正答できていれば特に難しい点はありませんが、万全を期すのであれば与えられた式の形からpn ≠ 0となる事に言及しても良いかもしれません。

(3)の解答


 (2)の結果から異なるcの値に対してg(x)を決定し、増減を調べてグラフを描写します。c = 1の時はx軸に平行な直線であり、残る2つも単調増加 or 単調減少のグラフで微分計算も容易です。

 万全を期すのであればグラフの凹凸も調べるべきかもしれませんが、今回は増減までの計算に留めています。

コメント

 各小問で問われる分野は数列・極限・微分とそれぞれ異なりますが、どの小問をとっても東大レベルとしては基礎的な部類であり、難解な見た目に反して拍子抜けな程あっさりと解決します。

 このように見た目が複雑で文章量が多い問題が必ずしも難しいという訳では無く、逆もまた然りです。とはいえ、東大では複雑な見た目通り高難易度の問題が出題される場合も多々あるのでケースバイケースです。

 難解な見た目から試験場では敬遠してしまった受験生も一定数いたと思われますが、残り時間僅かな段階で手を付けてみて簡単だと気付いた時の絶望感は計り知れません。このような事態を避ける為にも、150分ある試験時間のうち最初の30分程度は各大問の「偵察」に利用するのが得策です。

 

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

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