高次不定方程式の捌き方 (2001年 京大・理系後期)

 京大らしくノーヒントかつシンプルな問題です。もしx2の係数が2であれば方程式は「(x-y)2 + (y+z)2 + (z-x)2 = 5」と同値変形出来る為それほど難しくはありませんが、今回はx2の係数が1である為それ続きを読む “高次不定方程式の捌き方 (2001年 京大・理系後期)”

定積分をカスタマイズ (1968年 東工大)

 問題文から考えられる積f(x)は全部で15通り存在します。15通り全てについて定積分を計算する事は不可能ではありませんが、試験時間を考えると現実的ではありません。 解答  積分区間においては有名不等式「0 ≦ sinx続きを読む “定積分をカスタマイズ (1968年 東工大)”

慶応大はパズルがお好き (2010年 慶応義塾大・総合政策)

 慶応大総合政策学部の数学は非常に個性的で、本問のようにパズルめいた問題が多数出題されています。今回必要となる数学(算数)的知識は繰り上がり・繰り下がりを含む足し算及び引き算だけなので、実は小学校低学年から取り組める内容続きを読む “慶応大はパズルがお好き (2010年 慶応義塾大・総合政策)”

小問集合に潜む魔物 (2019年 早稲田大・商)

 早稲田商学部の数学は3つの大問に対し90分の試験時間が与えられており、第一問は4つの独立した設問から構成される空欄補充型の小問集合、第二問及び第三問は論述式の問題となっているのが通例です。  これだけ聞くと解答時間に余続きを読む “小問集合に潜む魔物 (2019年 早稲田大・商)”

解けない方程式と極限 (2015年 滋賀医科大学)

  難関大では頻出タイプである方程式と極限計算の融合問題ですが、この手の問題の常として与えられた方程式の解を具体的に求める事は出来ません。  本問のような極限計算に相対した場合、与えられた方程式からの式変形やはさみうちの続きを読む “解けない方程式と極限 (2015年 滋賀医科大学)”

特殊ルールで定義される数列② (2019年 早稲田大・商)

 以前にも紹介したように(https://wp.me/pbB1S2-wO)、早稲田商学部の入試では特殊な数列を題材とした整数問題を好んで出題する傾向があり、いわゆる受験テクニックだけでは太刀打ちできない難しさがあります。続きを読む “特殊ルールで定義される数列② (2019年 早稲田大・商)”

アレン誘導体と鏡像異性体 (2002年 東大・後期)

  特定の分子式(問Iで決定する)を有する炭化水素の異性体に関する問題で、計算量がやや多いものの問IVまでは東大入試として標準的な難易度に収まっています。一方で問V及び問VIは高校化学では本来扱われないアレン誘導体に関す続きを読む “アレン誘導体と鏡像異性体 (2002年 東大・後期)”

式変形に潜む罠② (1999年 早稲田大・商)

 今回は20年以上前の早大商学部より恒等式絡みの整数問題を取り上げます。定石に従うのであれば両辺を展開計算して各々の係数を比較するところなのですが… 解答  両辺を展開して係数を比較する事で、a, b, cに続きを読む “式変形に潜む罠② (1999年 早稲田大・商)”

文字式こそ筆算すべし (1978年 東工大)

 定石に従い両辺を展開後に降べきの順に整理し、各係数を比較するだけの問題なのですが、計算量が膨大であり第一手である展開計算からして大変です。  このような複雑な展開計算に相対した場合、計算用紙や問題用紙の余白を利用しなが続きを読む “文字式こそ筆算すべし (1978年 東工大)”