図形的考察vs数式処理(1999年 JMO予選 第8問)


 20°に対応する三角比を求める事は困難であるので、何らかの工夫が必要となります。問題文はシンプルであり図形もイメージし易いですが、JMO予選の第8問ということで難易度は高めです。

解法1 (数式による処理)


 正弦定理によってBC及びACの長さをsin20°やsin80°を含む式で表現し、後は三角関数絡みの公式を組み合わせて答えを導きます。上記の解答では比較的シンプルに纏っていますが、答えに辿り着くには色々と試行錯誤が必要です。

解答2 (図形的解法)


 問題文の△ABCが正三角形の一部である事に気が付けば、角の二等分線に関する性質から非常にスッキリと解くことが出来ます。JMOの傾向的には恐らくこちらが「正攻法」であり、先に紹介した式変形による解法はある種の別解と思われます。

コメント

 正三角形を利用した解法はいかにもJMOらしく数学的センスが問われます。試験場で思いつくことが出来れば気分も爽快ですが、限られた試験時間においては最初の解答のようなある種の力技も大切なのかもしれません。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。