
3つの変数に対して関係式は1つしか与えられておらず、変数は1つしか減らすことが出来ません。更に最小値を考えるべき式の形はx, y, zに対して非対称である為、基本対称式を利用した解法も厳しそうです。
このように一筋縄では無い本問ですが、とある有名公式を利用する事で綺麗に解くことが出来ます。
解答

コーシー=シュワルツの不等式については2007年早稲田大の問題において紹介いたしましたので、そちらを参照頂ければと思います(https://wp.me/pbB1S2-CM)。早稲田の問題と比較すると公式に代入すべき値や文字が少し複雑ですが、コーシー=シュワルツの不等式を利用するという意識があればそれほど難しくはありません。
コメント
JMOの出題範囲は基本的に数1Aまでとなっており、微積分等を使わずとも各問題は正答できるようになっています(数IIB以降の範囲を利用した力技が功を奏する場合も多々ある為、無駄という訳では決してありません)。
そのためJMOにおける最大・最小値問題では微積分の利用よりも、有名公式の力を借りる事が重要となります。中でもコーシー=シュワルツの不等式は相加相乗の公式と並んで重要な立ち位置を占めており、本問のように存在を知らないとまず解けないような問題も含まれています。
JMO予選で多変数の最大最小問題に直面した場合、ひとまずコーシー=シュワルツの不等式が適用できないかと考えるのも悪くはないのかもしれません。