作図の難しさ (2022年JJMO予選 第4問)


 本問は参考となる図が掲載されておらず、自力で作図することで問題文の状況を把握する必要が有ります。とはいえ円に内接する四角形や外接円など問題文の情報量は多く、正確な作図に拘り過ぎると前に進むことが出来なくなります。

解答


 直線EFは△BDFの外接円に接するので、∠EFD及び∠AFEの対頂角に対する接弦定理から∠EFD = ∠FBD及び∠AFE = ∠FDBが成立する。


 次に四角形ABDEは円に内接するので∠BAE = ∠EDC及び∠ABD = ∠DECが成立し(上図左側)、更に四角形BCEFが円に内接することから∠FBC = ∠AEF及び∠ECB = ∠AFEが成立する(上図右側)。 

 更に∠FDE =180°-(∠FDB+∠EDC)=180°-(∠ACB+∠BAC)=∠ABC=∠EFDが成り立つので、△EFDはEを頂角とする二等辺三角形でありED=EFが成立する(下図参照)。更に内角が等しいことから△ABC∽△AEF∽△DECである。


 後はAE=xと置き、相似比を利用してACの長さをxの式で表すことによりAEの長さは75/37であると決定される。

コメント 

 いきなり全ての条件を満たすように作図する事は困難であっても、各々の条件だけを満たすように図を描くことは然程難しくありません。今回の場合まずは「△BDFの外接円が直線に接する」という条件のみに着目して作図を行い、そこから得られた情報に基づいて残る条件を満たすように作図を行います。

 本問は正確な図が与えられていればそれほど難しい訳ではなく、色々と角度を弄っているうちに二等辺三角形や互いに相似な三角形の存在に気が付くことが出来るはずです。それだけに問題文における図の有無の重要性を感じさせられます。

投稿者: matsubushi

趣味で数学など

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