ベンゼンのニトロ化反応を掘り下げる (2015年 和歌山県立医大 化学)

  芳香族化合物のニトロ化は高校化学で習得する最も基本的な反応のひとつであり、「ベンゼンを濃硝酸と濃硫酸の混合物で処理するとニトロベンゼンが得られる」と記載されています。  教科書的には僅か一行で完了する反応ですが、反応続きを読む “ベンゼンのニトロ化反応を掘り下げる (2015年 和歌山県立医大 化学)”

フラーレンの化学 (2003年 東大化学 第3問-I)

 フラーレンは炭素の単体の同素体の一種であり、大学入試でもしばしばその名前を問われる問題が出題されますが、基本的には脇役です。  本問はそんなフラーレンにスポットをあてた珍しい一問です。 解答 問ア: z = 30  図続きを読む “フラーレンの化学 (2003年 東大化学 第3問-I)”

環状ジペプチドの構造決定 (2018年 東大化学 第1問)

 大学入試の構造決定問題にて登場するペプチド化合物は基本的に直鎖状のものが多いですが(芳香族アミノ酸やプロリン中の環構造は除く)、天然物或いは合成品として知られるペプチドの中には分子内ペプチド結合を介して新たな環構造を持続きを読む “環状ジペプチドの構造決定 (2018年 東大化学 第1問)”

ブラシノステロイド生合成と酵素反応 (2008年 東大化学 第3問-II)

 東大入試における化学の問題は教科書的な知識や計算のみで解決する場合は稀であり、多くの場合は試験場における読解力及び思考力が要求されます。  本問は生体内分子の生合成と酵素反応に関連する有機化学分野からの出題で、多くの受続きを読む “ブラシノステロイド生合成と酵素反応 (2008年 東大化学 第3問-II)”

メタセシス反応による化合物の変換 (2018年 和歌山県立医大 化学)

 医学部や旧帝大など難関大の有機化学では、高校の範囲外の反応を問題文中で取り上げて利用させるタイプの問題が良く出題されます。  2018年に和歌山県立医大で出題された本題もそうしたコンセプトの問題の一つであり、メタセシス続きを読む “メタセシス反応による化合物の変換 (2018年 和歌山県立医大 化学)”

新元素ラジウム発見の歴史 (1995年 東大 化学第2問)

 キュリー夫人ことマリ・キュリーは女性初のノーベル賞受賞者、そして歴代に4人しかいない複数回のノーベル賞受賞者(日本赤十字社などの平和賞受賞団体は除く)であり、その名を知らない人はいないと思われます。  そんなマリ・キュ続きを読む “新元素ラジウム発見の歴史 (1995年 東大 化学第2問)”

ヨードホルム反応の理想と実際 (2020年 東大 化学第1問②)

 以前、今年の東大入試化学第一問(有機化学分野)の前半について紹介しました (下記リンク参照)。アスピリンのルーツとなる天然物サリシンの構造解析に関する問題で、興味深い題材でしたが、東大入試としては難易度は低めでした。 続きを読む “ヨードホルム反応の理想と実際 (2020年 東大 化学第1問②)”

構造構造また構造 (2020年 京大化学 第3問)

 東大に続いて京大化学です。京大の化学は全4問構成であり、第3問及び第4問が有機化学分野からの出題です。今回は有機低分子の構造決定がテーマの第3問を扱います。  問われているのは「A-Hの構造式を記せ」のみ。同大学の数学続きを読む “構造構造また構造 (2020年 京大化学 第3問)”

医薬品開発の歴史を辿る (2020年 東大 化学第1問 ① )

 今回は今年の入試から、東大の有機化学問題をピックアップします。ここ最近の東大化学は第1問が有機化学で固定されており(昔は第3問が通例でした)、更に問題Iと問題IIに分かれています。  問題Iは有機低分子の構造決定と糖に続きを読む “医薬品開発の歴史を辿る (2020年 東大 化学第1問 ① )”

エーテル化合物の本領 (浜松医大 化学 2019)

 C-O-C結合を有する化合物は一般にエーテルと呼ばれますが、高校化学の範囲では特別な反応性を示す訳ではない為、構造異性体であるアルコールやフェノールと比べると非常に地味な印象です。今回はそんなイマイチ不遇なエーテル化合続きを読む “エーテル化合物の本領 (浜松医大 化学 2019)”