一見すると二項間漸化式の一般項と極限を求めるだけのありふれた問題に見えますが、与えられた漸化式から式変形により一般項を求める事は厳しいように思われます。 このような場合小さい \(n\)に対して\(a_n\)の値を具続きを読む “連分数と黄金比 (2018年 大分大・医)”
カテゴリーアーカイブ: 数学
数列と相加平均 (1989年 京大理系 第2問)
\(n\)個 \((n\geq3)\) の実数 \(a_1,a_2,…,a_n\)があり、各 \(a_i\) は他の\(n-1\) 個の相加平均より大きくないという。このような\(a_1,a_2,…続きを読む “数列と相加平均 (1989年 京大理系 第2問)”
四乗数と素数 (1969年 第11回IMO ルーマニア大会 第1問)
以下の性質を持つ自然数 \(a\) が無限個存在することを示せ。 (性質): \(z=n^4+a\) はどの自然数 \(n\) に対しても素数ではない。 任意の \(n\) に対してある \(n\) の整式が合成数(=続きを読む “四乗数と素数 (1969年 第11回IMO ルーマニア大会 第1問)”
バーゼル問題の初等的解法 (2020年 慶応大・医)
平方数全ての逆数和が収束する事は古くより知られていましたが、具体的にどのような値に収束するのか疑問は1644年に提起されて以降、長らく未解決でした。 この疑問は提起から凡そ100年後の1735年にレオンハルト・オイラ続きを読む “バーゼル問題の初等的解法 (2020年 慶応大・医)”
初手が全て (2003年 京大理系 後期 第4問)
数列anに関する条件は極めて抽象的であり、一見すると命題を示すことは困難であるように思われます。本問を解く上では与えられた唯一の条件「anの各項は全て正」を使う事となりますが、どのように利用するかがカギとなります。 続きを読む “初手が全て (2003年 京大理系 後期 第4問)”
素数であるという事 (2021年 東京学芸大)
素数絡みの整数問題は大学入試において頻出であり、本問もそうした問題の一つです。n, kと2つの文字について同時に考える必要がある上に誘導も無い為、素数や整数に対する実戦経験がものを言います。 解答 自然数n, kに対続きを読む “素数であるという事 (2021年 東京学芸大)”
正四面体と電流 (1999年 東大理系 第3問)
正四面体の隣り合う二点間で電流が流れるか否かという趣旨の問題です。電流と言われると少し特殊な雰囲気が漂いますが、実質的には道路の通行止め問題と同じように考える事が可能です。 (1)の解答 ①辺ABが電流を通す場合 残り続きを読む “正四面体と電流 (1999年 東大理系 第3問)”
素数とエラトステネスの篩 (2021年 一橋大)
京大数学のお株を奪うような非常にシンプルかつ興味深い設問です。 Wikipediaに掲載されている情報によれば1000以下の素数は全部で168個存在するようですが、円周率の桁宜しく素数を丸暗記しているような猛者でもな続きを読む “素数とエラトステネスの篩 (2021年 一橋大)”
玉入れ問題に関する話③ (2021年 早稲田大・理工)
最近玉入れ問題絡みの記事をアップした中でややタイムリー(?)な問題が、今年の早稲田理工で出題されました。今回は箱に玉を入れる方法の総数ではなく、各箱に入った玉個数の最大値と最小値の差が主役となっています。 解答 (1)続きを読む “玉入れ問題に関する話③ (2021年 早稲田大・理工)”
確率論と座標 (2019年 浜松医科大)
確率と平面座標を融合させた面白い切り口の問題です。 解答 事象AとBが互いに独立であるという事は「P(A∩B) = P(A)P(B)」が成立する事と互いに同値です。従ってベン図を利用して点Q及びRの座標をP(A), 続きを読む “確率論と座標 (2019年 浜松医科大)”