今年の東大生物第1問の前半はクマムシの乾眠と遺伝子に関する話題でしたが(参照: https://wp.me/pbB1S2-O7)、後半も引き続き多細胞生物の乾燥耐性がキーワードとなっています。 扱う生物はクマムシから続きを読む “乾燥耐性とトレハロース合成 (2021年 東大生物 第1問-II)”
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正四面体と電流 (1999年 東大理系 第3問)
正四面体の隣り合う二点間で電流が流れるか否かという趣旨の問題です。電流と言われると少し特殊な雰囲気が漂いますが、実質的には道路の通行止め問題と同じように考える事が可能です。 (1)の解答 ①辺ABが電流を通す場合 残り続きを読む “正四面体と電流 (1999年 東大理系 第3問)”
オゾン分解産物の行方 (2021年 東大化学 第一問-I)
今年も東大化学の第一問は有機分野からの出題であり、例年通り2つの独立したパートから構成されています。前半部分は分子式C6H12Oで与えられる6つの構造異性体に関連した構造決定の問題です。 与えられた分子式より不飽和度続きを読む “オゾン分解産物の行方 (2021年 東大化学 第一問-I)”
玉入れ問題に関する話② (1996年 東大理系・後期)
前記事の兵庫医大( https://wp.me/pbB1S2-Lh )に続いて「玉入れ問題」に関する内容で、各小問(1)(2)(3)(4)は前問の(a)(d)(c)(b)のケースに相当します。 箱の数こそ前問より少な続きを読む “玉入れ問題に関する話② (1996年 東大理系・後期)”
円周の分割と論証 (2002年 東大・文系)
どちらかと言えば京大で出題されそうなタイプの問題で、面倒な計算は一切必要ありません。とりあえず小さなmやnの値で試してみると確かに命題は成立しそうですが、これを一般化して証明する為には高い論証力が必要です。 解答 m続きを読む “円周の分割と論証 (2002年 東大・文系)”
レピュニット数の性質 (2008年 東大・理系)
各桁の数が全て1であるような自然数はレピュニット数(Repunit)と呼ばれ、入試問題でも整数問題や数列絡みで時々登場します。n桁のレピュニット数は初項1、公比10の等比数列の和として見做すことが出来る為、問題文のよう続きを読む “レピュニット数の性質 (2008年 東大・理系)”
リチウムイオン電池 (2010年 東大化学 第2問-I)
大学入試における電池はボルタ電池、ダニエル電池、鉛蓄電池辺りが定番ですが、難関大では燃料電池やリチウムイオン電池を題材として出題されることがあります。 本問を含めリチウムイオン電池絡みの入試問題は文章量・計算量共に比続きを読む “リチウムイオン電池 (2010年 東大化学 第2問-I)”
「愚者の金」 (2019年 東大化学 第2問-II)
黄銅鉱は最も重要な銅の鉱石鉱物ですが、金色に輝くその見た目から金鉱石と勘違いされることが多く、黄鉄鉱(FeS2を主成分とする鉱石)と共に「愚者の金」の名でも知られています。 問題文の通り黄銅鉱の主成分は鉄と銅の硫化続きを読む “「愚者の金」 (2019年 東大化学 第2問-II)”
酵素反応とミカエリス・メンテン式 (2010年 東大化学)
本問で与えられている式(4)はミカエリス・メンテン式と呼ばれ、大学で生化学を専攻する学生にとっては非常に馴染み深い内容です。勿論多くの受験生はそのような予備知識を持っていない為、問題文で与えられた関係式や情報を正確かつ続きを読む “酵素反応とミカエリス・メンテン式 (2010年 東大化学)”
ファラデーと蝋燭 (2006年 東大化学・第一問)
マイケル・ファラデーはその75年の生涯の中において、化学・電磁気学分野を中心に数多くの業績を残しており、19世紀を代表する科学者の一人です。彼が残した実績は枚挙に暇がありませんが、例えば以下の発見・発明はファラデーによ続きを読む “ファラデーと蝋燭 (2006年 東大化学・第一問)”