アレン誘導体と鏡像異性体 (2002年 東大・後期)

  特定の分子式(問Iで決定する)を有する炭化水素の異性体に関する問題で、計算量がやや多いものの問IVまでは東大入試として標準的な難易度に収まっています。一方で問V及び問VIは高校化学では本来扱われないアレン誘導体に関す続きを読む “アレン誘導体と鏡像異性体 (2002年 東大・後期)”

見方を変えれば変数も変わる (1973年 東大・理系)

 fkはn個の変数 (x1, x2, …, xn) から成るk次の多項式であり、これをf1及びf2のみで表現する事は一見すると難題のように思えます。そこでx1, x2, …, xnの取り得る値が0続きを読む “見方を変えれば変数も変わる (1973年 東大・理系)”

近似解から真の解を決定する (1982年 東大 文科)

 一般的に方程式の近似解から真の解を求めることは不可能ですが、今回は与えられた方程式が複二次式かつ整数係数であることが大きなポイントとなります。 解答 解説  与えられた四次方程式の左辺が複二次式の形であることから、その続きを読む “近似解から真の解を決定する (1982年 東大 文科)”

アドレナリンの生合成経路 (2013年 東大化学)

   前記事では東大ゆかりの化学者池田菊苗によって、うまみ成分として同定されたグルタミン酸の性質に関する問題を紹介しました(https://wp.me/pbB1S2-jQ)。  今回はその続きに当たる部分で、東大ゆかりの続きを読む “アドレナリンの生合成経路 (2013年 東大化学)”

孔雀石と緑青 (2001年 東大後期)

 古くなったり、濡れてしまった10円玉は時々緑色に変色します。この緑色の正体は「緑青」と呼ばれ、複数の銅化合物の混合物から構成されます。  興味深いことに緑青の主成分は宝石として知られる孔雀石(マラカイト)と同じであり、続きを読む “孔雀石と緑青 (2001年 東大後期)”

フラーレンの化学 (2003年 東大化学 第3問-I)

 フラーレンは炭素の単体の同素体の一種であり、大学入試でもしばしばその名前を問われる問題が出題されますが、基本的には脇役です。  本問はそんなフラーレンにスポットをあてた珍しい一問です。 解答 問ア: z = 30  図続きを読む “フラーレンの化学 (2003年 東大化学 第3問-I)”

環状ジペプチドの構造決定 (2018年 東大化学 第1問)

 大学入試の構造決定問題にて登場するペプチド化合物は基本的に直鎖状のものが多いですが(芳香族アミノ酸やプロリン中の環構造は除く)、天然物或いは合成品として知られるペプチドの中には分子内ペプチド結合を介して新たな環構造を持続きを読む “環状ジペプチドの構造決定 (2018年 東大化学 第1問)”

ブラシノステロイド生合成と酵素反応 (2008年 東大化学 第3問-II)

 東大入試における化学の問題は教科書的な知識や計算のみで解決する場合は稀であり、多くの場合は試験場における読解力及び思考力が要求されます。  本問は生体内分子の生合成と酵素反応に関連する有機化学分野からの出題で、多くの受続きを読む “ブラシノステロイド生合成と酵素反応 (2008年 東大化学 第3問-II)”

ヨードホルム反応の理想と実際 (2020年 東大 化学第1問②)

 以前、今年の東大入試化学第一問(有機化学分野)の前半について紹介しました (下記リンク参照)。アスピリンのルーツとなる天然物サリシンの構造解析に関する問題で、興味深い題材でしたが、東大入試としては難易度は低めでした。 続きを読む “ヨードホルム反応の理想と実際 (2020年 東大 化学第1問②)”

医薬品開発の歴史を辿る (2020年 東大 化学第1問 ① )

 今回は今年の入試から、東大の有機化学問題をピックアップします。ここ最近の東大化学は第1問が有機化学で固定されており(昔は第3問が通例でした)、更に問題Iと問題IIに分かれています。  問題Iは有機低分子の構造決定と糖に続きを読む “医薬品開発の歴史を辿る (2020年 東大 化学第1問 ① )”